医療福祉の税務情報
医療福祉の税務情報
文書作成日:2018/02/15


 昨年12月に、平成30年度税制改正大綱が閣議決定されました。今回はこの中から、医療機関の経営に関する項目を取り上げます。



◆中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例措置の延長

 従業員1,000人以下の中小企業者等が30万円未満の減価償却資産を取得した場合、当該減価償却資産の合計額300万円を限度として、全額損金算入(即時償却)できる特例措置について、その適用期限を2年延長する。


◆交際費課税の特例措置の延長

 医療法人等法人格で経営されている場合、法人税の計算上、交際費等の損金不算入制度がある。この制度について、その適用期限を2年延長するとともに、接待飲食費に係る損金算入の特例及び中小法人に係る損金算入の特例の適用期限を2年延長する。


◆社会医療法人・特定医療法人の認定要件の見直し

 社会医療法人制度自体が法改正されることにより、認定要件を見直す。また、特定医療法人について、税率特例の承認要件を見直す。


◆中小企業者が取得する健康サポート薬局に係る税制措置の延長

 中小企業者が取得する健康サポート薬局の用に供する不動産に係る不動産取得税について、当該不動産の価格の6分の1に相当する額を価格から控除する課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。


  今回は改正事項よりも検討事項の方が重要な要素が盛り込まれています。とりわけ以下の項目についてご確認ください。

  1. 医療に係る消費税の課税のあり方の検討〔消費税、地方消費税〕/医療機関等の設備投資等に関する特例措置の創設〔所得税、法人税等〕
     医療に係る消費税のあり方については、医療保険制度における手当のあり方の検討等とあわせて、医療関係者、保険者等の意見、特に高額な設備投資への負担が大きいとの指摘等も踏まえ、医療機関の仕入れ税額の負担及び患者等の負担に十分に配慮し、関係者の負担の公平性、透明性を確保しつつ、平成31年度税制改正に際し、税制上の抜本的な解決に向けて総合的に検討し、結論を得る。
  2. 社会保険診療報酬に係る非課税措置の存続〔事業税〕/医療法人の社会保険診療報酬以外部分に係る軽減措置の存続〔事業税〕
     事業税における社会保険診療報酬に係る実質的非課税措置及び医療法人に対する軽減税率については、税負担の公平性を図る観点や、地域医療の確保を図る観点から、そのあり方について検討する。
  3. 地域機能を確保するための個人開設医療機関への軽減措置の創設〔相続税〕
     人口減少による地域機能の衰退と医師の高齢化等を踏まえ、地域の保健・医療を支える個人開設医療機関の事業承継の円滑化のための税制上の措置については、引き続き総合的に検討する。
  4. 介護医療院の創設等に伴う税制上の所要の措置〔所得税、個人住民税等〕
     介護医療院の創設等に伴い、税制上の所要の措置を講ずる。
  5. 個人事業者の事業用資産に係る事業承継時の負担軽減措置の創設〔相続税、贈与税〕
     個人事業者の事業承継に係る税制上の措置については、現行制度上、事業用の宅地について特例措置があり、既に相続税負担の大幅な軽減が図られていること等に留意し、既存の特例措置のあり方を含め、引き続き総合的に検討する。

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